夜に想う

夜。晴れているのに星が見えない。とても奇妙な気分になる。
確かに必ずあるはずのものが見えない。見えないのに絶対あるものが
そこには ある。と、確信できる。この感覚。

ただ ここからは 見えないだけ。ここの空気は澄んでいないから。

かといって、ここに住んでる人の心まで澄んでない、なんてことはない!
人の心はそれぞれ。1人1人違う。
ここで生きていながら、澄んだ心で生きてる人もたくさんいる。
澄んだ空気の中にいても、人を見る目がくもってる人もいる。
もちろん、澄んだ空気の中、澄みきった心で生きてる人もいる。
ここの空気に真っ黒に染まって生きてる人もいるように。

だいたい、人の心は、その時その時で澄んだり、くもったり…

ふと思う。罪を犯した人が「お前は人の心なんてない悪人だ!」
なんて言われ続けたら、心の隅にあったはずの人の心は
ほんとうに消えて、ほんとうに人の心なんて亡くしてしまうのかもしれない。

心なんて、そもそも見えやしないのだから。
勝手に見えたなんて思っちゃいけないんだ。


だから言葉がうまれたのだろう。見えないものを見せるために。
見えないものを 見せてほしいから。言葉というカタチが。

声そのものには、カタチはない。色や空気、感じるものはたくさんあるけど。
目に見えるものはなにもない。言葉というカタチのはずなのに。
こういう あいまいな感じ 好きなんだよなあ。

ここの空気も悪くない。そう感じながら生きてゆきたい。

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