詞の音、他~Radio みるきーくらうん についても少々~

2007年6月3日の読売新聞「本よみうり堂」欄を読んで。
(以下、新聞からの引用部は【 】で括ります)

★蔵持重裕(くらもち・しげひろ)著「声と顔の中世史」
(吉川弘文館)について。磯田道史さんの書評より★
【中世において「詞(ことば)」は絶大な力をもっていた。
この場合の「詞」とは紙に記された「文字」などではない。
生身の人間が、面と向かって、満腔(まんこう)から発する音声のこと。
中世人はこれを音声(おんびょう)とよび、
言霊(ことだま)の力が宿っているとして、つよく怖れた。】

(満腔という言葉を知らなかった私。辞書で調べると…
からだじゅう 満身 の意味。)
中世の合戦には、弓矢の戦いの前に大音声で悪口を言い合う「詞戦い」
というものもあったらしい。
また当時、悪口(あっこう)は犯罪だったとか。そして、
なにかを訴えるのも、昔は口頭が当たり前であった、と。
この書評の最後は、現代、【…政治をとても遠く感じるのはなぜか。
本書にそのこたえが隠されている気もする】
と結ばれている。

こうしてブログで文字を綴りながらなんだけど、私は言葉を「音」で
認識したい人間で、この今書いてるような(伝えたい)記事・コトバの場を
“Radioみるきーくらうん”と命名してみたのも、
自分としては、音を強くイメージしながら、そのを「目で見て頂く」
という気持ちを強くして書くこともしたいという想いからです。


そして。もう一冊。

★池田晶子(いけだ・あきこ)著「人間自身 考えることに終わりなく」
(新潮社)について。梯久美子さんの書評より★
【彼女が…(省略)…書いてきたのは、
存在と無の不思議についてである。なぜ存在するかわからない生命が存在し、
しかもそれが自分であること。なぜ存在するのかわからないままに、やがて
存在しなくなる「わたし」。この当たり前に驚くところから、すべての
思索がスタートし…(省略)…繰り返し、生と死について語ってきた。】

そんな池田さんの著書も(本を読まない)私は一度も読んだことはないが、
【“人を殺したくなったら、自分が死ね。
それが順序というものだ”と断じる<自殺のすすめ>】

で始まるというこの本に、なんとなくひかれてしまった。
ふと思った。
本というものは、読まれて始めて存在するといえるのだろう。
もちろん、書いてる人がいる時点で、読まれなくても存在してることに
なるのだとは思うけれど。
読む人にとっては、読むことで、その存在意義が ある と言える
…ような気もする。でも。
読まれてはいないけれど、その存在を知ってナンカ反応してる者がいる
という事実が ある のも、本にとって存在は ある ということになる
気もしたりする。フフフ。なんか、こーゆーのも、おもしろいなーと♪

書評等を通して、ある本のなかのコトバの ごく一部を知るだけ と
その本をそのまま 全部読む のとでは、その ありかた は
違うとは思うけれど…どちらも 無 とはいえないと思う。
だけど、「なぜ?」とか「なんのために?」と考えてしまうと、
本は本として読まれるために存在すると思う。
それでも。そのためでなくても存在してていい。そう、想いたいような…

すべてが そんな風に 誰かにとっては
本来(の目的)ではない ありかたで
ある(存在する)ことも ありうる。
そんなことを考えて、一人勝手に、よくわからないままおもしろいなあ
なんて想ったりする。この想ったことは 私の頭のなかに存在してるけど、
こうして書いて、もしも誰かが読んだら、
誰かにとっても 存在してることになる? なあんて。

生命というものについてでなくても、しょーもないことですら
考えることに終わりなく。

コトバも言霊という 一種のイキモノ・命 と考えた場合、
その生死はいったい?
私が、たとえば、このブログで書いてることを音声にして、誰かの前で
満腔から発したら、ちゃんと うまれた ことになるのだろうか?
それが誰の心にも届かなかったら しんだ ということになるのだろうか?

音声にしなくても、文字というコトバは???
上のももいろ文字で書いたことと矛盾してるかもしれないが、
個人的には、文字にも言霊は宿るような気がしている。
特に現代においては。だからこそオソロシイ。
そして、すばらしいかも♪
発するときに うまれるか
受け取られたときに うまれるのか
コトバの力 というものは。
そんなことを想う現代人の私。
なんというか…文字の力も認めつつ、音声の力をもっと使う自分になりたい。
(文字の力を認めてなかったら、そもそも書くことなんてしやしない。)

本を読まないくせに、意外と書評欄を読むのは好きという私。
意味ないじゃん♪ でも、なんかおもしろいんですけどネ。私にとっては。

わたし って なんだ???

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